代表者(崎田)コラム

50代から創業する人におすすめの考え方

コラムです。あなたの人生にとってほんの少しでも、良いスパイスになれば嬉しいなと思います。このコラムは【しがらみなし】で書きます。起業する人、社長さんに必要であれば【タブーな話】もします。ご了承のうえ、お読みいただけると幸いです。

50代から創業する人におすすめの考え方

今回は、50代から創業する人におすすめの考え方について、書いてみたいと思います。
創業・起業のお手伝いをする中で50代の方を多くサポートさせてもらいました。今回書くのは、そんな中で感じたことですね。(私自身、年代がバッチリ当てはまるというのもあります^_^)

50代のあなたは、こんな感覚をお持ちではないでしょうか。
・自分自身の得意、不得意が理解できていると思う(ここ数年で理解できてきたと思う)
・勝ち組、負け組思考、他者との比較思考から抜け出してきた感はある
・勝つか負けるかではなく、残りの人生、より良く生きるにはどうすれば良いか、考えるようになってきたと思う

50代は、若い頃にわからなかった自分自身が理解できるようになり、同時に自分の限界も知ることになる方が多いかと思います。

創業・起業において、20代~40代と50代とは、違いがあるように思えてなりません。

今回は50代から創業する人におすすめの考え方を【3つ】お伝えさせていただきます。

【1つ目】

前置きが長くなってしまいましたが、50代で創業・起業する場合におすすめの考え方です。
その【1つ目】は・・・

あなたの持つ価値を基礎に置いて、その価値を最大化できるような業種・商品もしくはサービスを考える」です。

そりゃそうでしょ50代なんだから、と言われそうですが、実はこれを踏まえずに創業する方は、意外と多いです。

つまり、自分の得意なこと、それまでの人生で培ってきたものを活かせる業種・商品・サービスではなく、自分がしたいという想いだけで創業する人が一定数おられる、ということ。

結論を言ってしまうと、失敗しやすい。成功しないとは言いません。でも、業種等の選択と市場調査、マーケティングをかなりうまくやらないと、率としては低いと言わざるをえません。

製造業一筋30年の方が好きだからという理由でラーメン屋を開く、といったケースです。ただラーメンが好きすぎて、商圏内に強固な同好会コミュニティがあるとか、商圏内に来店頻度が予想できるくらいに強いつながりのコミュニティがあってあなたが中心的役割を担っている、などがあれば話は違ってきます。

【2つ目】

2つ目は「背水の陣は避ける」です。
これも、そりゃそうでしょ、と思われるかもしれませんが、おられるんです。
30年勤めた会社の退職金と貯金を全額はたいて、失敗したら人生詰むレベルの創業をされる方。

20代なら全然OK。30代でもまだ大丈夫。失ったものを回復する「時間」があります。体力もありますよね。
でも50代は、回復する時間と体力があまり残されていません。人生100年時代といっても、現実的に20代30代の競合がいるなか現役で働ける期間は短いといわざるをえません。(エネルギッシュな高齢起業家はおられますがごくごく一部)

いわゆる背水の陣を避け、挑戦しながらも避難経路も残しておく、という考え方のほうが良いです。

具体的にはこのような感じです。
・ミニマムで始められる事業にする
・商品、サービスを考える折には、投資と見合うリターンはあるのか、いつも考える。
・事業資金が必要であれば、融資を活用し、もうこれ以上だめだという時には、負債は会社と一緒に消えてもらう方法で考える(破産にも費用が要るので、その分は資金を残しつつ)
・一つ上と関連しますが、融資を受けるのならば、代表として当然に連帯保証するのではなく、連帯保証なしで金利負担はどれくらいになるのか計算して、許容可能であれば、なしでゆく。
・自己資金の全てを突っ込まない。必要になる前に追加融資なり、他の金融機関の融資を模索するくせをつける。
・公的補助金を探すくせを身につけておく。補助金、助成金の検索サイト、一覧ページをブラウザのお気に入りに入れて、事あるごとに見るようにする。
・大きめの投資が必要であれば、配偶者がいたら必ず、事前に話をする。配偶者は冷静な目で見た感想を言ってくれる。ただし、まるごと聞き入れることはしない。経営者判断が必要な場面があることを心のどこかに置きながら、感想を聞くようにする(配偶者にも必ず意に添えないことはあらかじめ言っておく)

【3つ目】

最後3つ目は「出口を頭の片隅に描きながら、事業を営む」です。

出口とは引退を指します。
働くことのできる時間が、20代30代と比べて物理的に短いのが50代といえます。
ビジネスマンとしての人生が短い分、その出口は必然的に早く来ます。
ですので、出口を頭のどこかで描きながら事業を営むことが大切です。

出口とは、引退後に会社を清算する形があるでしょうし、事業承継、もしくは売却もあるでしょう。

私は売却をおすすめしています。軌道に乗った事業で起業家人生を歩みたいと考える人は必ずいます。
例えば、事業を売却する時、営業権(のれん代)+経常利益(営業利益とするところもあり)の3年~6年分が売却価格となることがあります。

それまで頑張ってきた、培ってきた事業が売却できれば、老後の資金の足しになりますよね。法人格というのが前提となりますが、ご自身の保有株式を売却することがすなわち事業売却となるケースが多いかと思います。

一番かしこいやり方は「ご自身の引退=事業の売却」を頭の片隅に描きながら、日々の事業を構築してゆく方法です。
自然と利益を意識することになりますし、ご自身の中で、企業価値を高めることに動くインセンティブも働きます。

また、違法行為によって利益を得ようとすると、警察や行政庁からの処罰、処分を受けることがありますが、それはすなわちブランドが傷つく行為となりますので、コンプライアンスを遵守しながらの事業運営を行うこともできますね。

まとめます。

50代から創業する人におすすめの考え方
1つ目:あなたの持つ価値を基礎に置いて、その価値を最大化できるような業種・商品もしくはサービスを考える
2つ目:背水の陣は避ける
3つ目:出口を頭の片隅に描きながら、事業を営む

実は他にもあります。今回は主要な3つについて紹介させていただきました。
あなたの創業・起業が実りあるものとなることを心からお祈りします。

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